バイオ乾燥機
2023年1月1日
バイオ乾燥機株式会社
バイオ乾燥材とバイオ乾燥機
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設定温度35℃の「超低温」だけで、針葉樹・広葉樹・早生樹のいかなる樹種をも、「細胞を一切破壊させないで乾燥」させるバイオ特殊乾燥技術
バイオ特殊乾燥機
バイオ乾燥材
細胞破壊によりボロボロで、真っ黒こげの蒸気高温乾燥材
お施主様が自分の家の柱や土台に使われていると知ったら?
木材は、自然界の生物環境に存在しない高温(60℃以上)や圧力(減圧・加圧)により、全ての部位に対し細胞破壊が強制されて、本来、木材がもつ強度を失います。
乾燥材の生産性を高めるためには乾燥処理時間の短縮が必要であることから、高温、減圧(真空)、高周波の物理的作用を駆使して脆弱な木材が出来上がります。
これは災害大国日本の家屋には危険極まりない建築材料と言えます。
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木材乾燥の新しい時代が始まっています。
超低温乾燥の時代です。
35℃で細胞の水を移動させるバイオ乾燥機の時代です。
大型建造物の主なバイオ乾燥材のユーザー
B)「蒸気高温乾燥材」と「バイオ乾燥材」の比較
B-1)蒸気高温乾燥材
リグニンは熱に弱く、60℃前後から酸化し始め、100℃を超えると燃焼過程に入ります。よって材の強度は著しく低下し、細胞は全体的に破壊し、内部割れが顕著となり、色は黒くなり、焼けた臭いがします。これらの特徴を持つ蒸気高温乾燥材は、地震大国である日本全体の8割以上の人工乾燥材に使われています。
B-2)バイオ乾燥材
本来の乾燥には、木材が持つ強度を保つために細胞を破壊させないことが第1の条件で、次にリグニンを酸化させて変色や臭いを発生させないことが第2の条件です。バイオ乾燥材は、設定温度が地球の環境平均温度である35℃のため、細胞の破壊をさせず、リグニンを正常に維持させながら、美しい風合いを保ちます。
C)バイオ乾燥機の実績
国宝、あるいは重要文化財建造物の増築、改修、復元等には木材の//長期保存技術が求められます。例えば、以下の建造物に使用された木材の多くに設計仕様においてバイオ乾燥材の採用が条件付けられました。
(左:東大寺総合文化センターの正面。右:同センターの金鐘ホール。)
(左:旧浜離宮・松の茶屋 右:バイオ乾燥処理材が見える建造中の内部構造)
>> 旧浜離宮・松の茶屋
文科省、宮内庁あるいは県管轄の社寺仏閣、国宝・文化財建造物、博物館、美術館などに文化財などを収蔵、管理、保存する収蔵庫があります。収蔵庫には高温処理木材は採用不可です。バイオ乾燥材が主に使用されています。
D)収蔵庫のバイオ乾燥材
(大型収蔵庫に納品したバイオ乾燥機仲間達が完成後の検証をしています。)
(左:収蔵庫にバイオ乾燥材を納めたバイオ乾燥機。右:収蔵庫の下地スギ材の含水率は12%以下です。)
(上:バイオ乾燥のフローリング床材のブナは全て含水率8~10%、下:東京の文化財関連ビルの一室と、床工事終了後の有機酸放散テスト状況)
E)バイオ乾燥機の特徴
>> バイオ乾燥材
>> お施主様と触れ合う木材乾燥
1)木で木を乾燥させます。
バイオ乾燥機(上の写真)の躯体は木材で出来ています。医学技術の応用から細胞内の水(自由水と結合水)を移動させることが可能となり、ヒトの体温に近い35℃前後を熱源として木材を乾燥させます。水の移動研究の結果、35℃の環境で水が最も強く移動できるのが分かりました。下の写真は蒸気高温乾燥機(金属製)の庫内です。
バイオ乾燥機の庫内(床も、天井も、壁も全てが木材です。)
蒸気高温乾燥の庫内(床も、天井も、壁も全てが金属です。)
>> 蒸気高温乾燥機
2)庫内の水蒸気が木の壁から水蒸気として放出させます。
バイオ乾燥機(中型;材積80立法)に生材が満杯に桟積みされるとドラム缶4~6本分の水を持つのと同じです。乾燥後には3~5本分の水が庫外に放出されたことになります。全ての放出された水は、生材から蒸気状で出て、全て木質壁に吸収され、さらに壁から庫外に蒸気状で放出されます。これがバイオ乾燥機の基本的ノーハウであります。
バイオ乾燥機の外壁面
3)水を放射方向、接線方向に移動させてしまいます。
木質壁が生材の水(水蒸気)を吸い込むと放射方向、あるいは接線方向に流れ、更に外部に放出されます。これは木質学では「あり得ない」とされていますが、バイオ乾燥機のバイオ技術により容易に可能となりました。これは弊社代表の伊藤隼夫がパリのピエール&マリー・キューリ大学医学部にてエイズ・ワクチンの研究を行っていた時に得た技術の応用です。
下の写真はバイオ乾燥機の外壁です。接線方法に、放射方向に水が移動している形跡です。
バイオ乾燥機の外壁面
4)庫内温度は平均35℃です。
木材の細胞を破壊させないことが長期保存となれるため、破壊要因をことごとく排除したのがバイオ乾燥機です。細胞破壊の最たる原因は、圧力と温度です。バイオ乾燥機が木質である理由の一つは庫内に圧力が溜まらないようにするためと、他の一つは温度が木質細胞の破壊に達しない40℃以下ということから理想温度の35℃前後を採用しました。
5)仕上がりの内部割れを作るのは大変困難です。
目視出来る内部割れは当然ですが、細胞内部の見えない細胞破壊は木材の長期保存には適しません。高温(60℃以上)、減圧、高周波などを使用した乾燥技術は破壊工法と言えるものであり、文化財建造物には採用が困難と言われています。バイオ乾燥機では、どんなに努力しても内部割れを作ることは困難です。
>> 中温乾燥機
>> 東大寺工事の木材の条件
バイオ乾燥した平角
6)仕上がりの色を黒くすることは大変困難です。
写真(上);高温処理により、60℃前後からリグニンの酸化を招き、100℃を超すと燃焼過程に進み、写真のように黒色化します。リグニンが破壊されているため、材の強度は著しく失われています。柱材は外からほとんど見えないから問題ないと言われていますが、お施主様が建築材料を事前に確認出来たとするならば、山積み黒色柱材を見て、是非採用して下さいとは決して言わないものです。文化財建造物は長期保存型建築であり、黒く臭いが発生する材の採用は困難です。しかし、地震大国の日本で建造物に採用される人工乾燥材の8割以上が高温の黒色材です。写真(下);バイオ乾燥材は35℃乾燥ですので、黒色化は大変困難です。
高温乾燥の内部割れ(リグニンが崩壊して強度が顕著に低下)
>> 文化財建造物の木材
7)仕上がり材に臭いをつけることは大変困難です。
>> 蒸気高温乾燥機
角材の表面からは内部のすごさが見えない。
バイオ乾燥材は内部も表面も同じ風合い
8)含水率を8%以下まで下げるので過乾燥と言われまてしまいます。
木の含水率は、細胞破壊に到達しない限度である6%~8%が理想です。このレベルまで含水率を下げることが出来れば、木材は長期的に(100年以上)割れず、曲がらず、収縮や膨張をしなくなります。木造家屋の床には床暖房が増えました。スギやヒノキは床暖房には収縮したり割れが入るため床への普及が低い現状です。しかし、スギやヒノキの含水率が6~8%に下がれば割れず、曲がらず、収縮や膨張がなくなり、スギ・ヒノキの床材が大量普及に繋がることが予測出来ます。業界では「過乾燥」と言って、含水率は下げ過ぎるなと言われていますが、この「過乾燥」は高温乾燥材の特殊用語のようです。
収蔵庫用の材の含水率は、赤味で8%、白太で6%が通常。